横浜のシェアは植物のように

不登校やひきこもり、家庭内暴力など生きづらさを抱える若者達の自立支援のために、
既存の教育、福祉サービスと連携をとりながら、
様々な事業展開をしているK2インターナショナル。

生活基盤をつくるために共同生活寮を運営し、
10代20代の若者が、働くためのスキルを学べるようにと
直営のお好み焼き屋ころんぶすや、250にこまる食堂での就労体験を提供し、
彼らが企業へ就職するまでの「自立・就労支援・雇用の創出」を包括的にサポートしています。

今回は、そんなK2インターナショナルの
さまざまなスペースをオフィスとしてMaGaRiする方の募集です。

お話を伺ったのは、
K2インターナショナルジャパン若者支援事業責任者の岩本真実さん。
直営店舗での就労体験と、ビジネスとしての採算性も重視した事業を成立させており、
2008年の日経ウーマンオブザイヤーで「リーダー部門第9位」を受賞した第一線で活躍される方です。

一人ひとりに向き合ってきた結果

K2インターナショナルの事業展開の話を聞いていると
今に至るまでの過程が有機的で、まるで植物のよう。

「多様な事業を展開していると言われるのですが
最初からこうしようと進めてきたわけではなくて、
相談しに来た子と話していて、こんな場が必要かも、というところから全てが始まっています。

お互いが出来ないことを補い合い、出来ることを認め合う、
個人に寄り添って、課題が出てきたときに、必要なことをやってきました。」

植物のような事業展開の根っこは、“目の前の一人ひとりに向き合う”ということ。

社会の中で少数派と呼ばれる若者に対して“居場所づくり”を行なう岩本さん達。
共同生活寮や就労支援、飲食店、学童・子育て支援といった多様な事業展開も、
若者が成長していく中で、変化していくニーズに耳を傾けてきた結果。
話を聞いていると彼女自身が若者達の“居場所”になっている、そんな印象を受けます。

そんなK2インターナショナルの活動は、とても地道なもの。
現在、毎週１回ハローワークにも出張して相談をしていますが、
必要があると思えばどこでも連携をお願いするというスタンスで、長期間かかって実現したのだそうです。

問題解決のためには、人が無理かもと諦めてしまいそうなことでも、切り込んでいく。
根気強く続け、成し遂げる姿に、その小さな体のどこにそんなパワーが？と思うくらい、
柔らかさの中に、強かさを感じる女性です。

若者支援にも興味があって、横浜で活動したい方に来て欲しい。

「自分の役割は、どれだけ外との繋がりをつくれるか。
私、色んな人に“まずはここへ来て下さい。”って言っているんです。
色んな人が訪れて、ここにいる子と接して、色んな人の視点で見えてくるものがある。
若者支援だけでなく、食事やイベントといった別の目的でもいいから来て欲しい。
ここ自体が社会でないとダメになってしまうと思っているんです。

だから、MaGaRiをする方は、K2インターナショナルにも興味があって、
更に、目的や目標がある方がいいかもしれません。
例えば、私達の活動に興味があり、かつ仕事をしようとされている方なら
情報交換や協力して、お互いが加速するような関係性になれる。
私達は既に横浜にネットワークを持っているし、
持ちつ持たれつの関係になれるかもしれませんね。」
岩本さんは、そんな風に語ってくれました。

就労支援事業に興味のある人や
デザインやWEB制作、建築やインテリアデザイナなど別分野で働いているけれど、
社会事業への関わりを持ちたい人など
K2インターナショナルでのMaGaRiは、きっとあなたの関わり方次第で
有機的に育っていくはずです。

石巻のMaGaRi

K2インターナショナルでは、今回の震災後、石巻に家を購入。
そこをMaGaRiする方も募集しています。
現地にK2インターナショナルのスタッフが1名。　
そこでホームパーティを行ったり、炊き出しも行なっているとのこと。
石巻でボランティア、何か活動を考えている方や企業を考えている人の
宿泊や、拠点として使ってもらえるそうです。
ご興味がある方はご相談下さい。

（ライター：中里希）