TENTO

MaGaRi 074

木の薫りに包まれて…山小屋のようなシェアオフィスで地域とつながる

横浜市関内/TENTO

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募集終了

この物件の募集は終了しました!次回募集をお楽しみに!

ドアを開ける前から漂う木の薫り。中に入ると、木づくりの「小屋」が連なります。その一つ一つを家に見立てるならば、オフィス全体が路地で結ばれた一つの小さな町のようでもあります。

ここは横浜・関内。中小のオフィスビルが集積するビジネス街です。そのうちの1棟のビルの一角に誕生したのが、「mass×mass 関内フューチャーセンター(マスマス)」。コワーキングスペースやミーティングスペースを備え、多くのソーシャルビジネスやスモールビジネスの取り組みを応援してきました。

そんなマスマスが開設から4年目を迎えて新たな試みとして設立したのが、今回ご紹介するシェアオフィス「TENTO」です。ビル2階の事務所スペース1室を丸ごとリノベーションしました。

TENTOのブースに使われているのは、県内産の間伐材。神奈川県の最西端に位置する山北町で産出した木材を、有効活用しています。木材を切り出す工程で製材になりにくい根元や先端をカットするのですが、その端材を加工したものです。端材だけに長さが1m程度しか取れず、ラック用の鋼材で挟み込んで無駄なく活用できるように工夫しています。

水源の地の木材を街で活かす

「マスマスのコンセプトは『地域とつながるシェアオフィス』。TENTOでは県産材を活用することで、より明確に打ち出しました」。マスマスを運営するまちづくり会社、関内イノベーションイニシアティブでクリエイティブディレクターを務める森川正信さんは、そう説明します。

森川さん

マスマスのクリエイティブディレクター、森川正信さん

山北町は横浜市の水源の一つ。しかし林業の衰退で管理が行き届かず、地すべりや土砂崩れといった危険を抱えています。こうした地域の課題を意識するきっかけになれば、というのが森川さんたちがTENTOに込めた想いです。

TENTOは、6つのブースをその日の気分で自由に使えるコワーキングエリアと、9つの専有ブースから成ります。入居すれば、マスマス内の他の施設や設備――1階のミーティングスペースやコワーキングスペース、複合機など――も使うことができます。

コワーキングエリアは月額2万1,600円、専有ブースは面積2.5〜3.2平米で、月額2万7,000円。多少の作業音も大丈夫とのことなので、ものづくりのアトリエとしても利用できそうです。

つながりや学びの場が身近に

マスマス内には既存のシェアオフィスやコワーキングスペースがあり、ソーシャルビジネスを手掛ける人やIT系の起業家、行政書士や司法書士といった士業の事務所など、さまざまな業種が集まっています。こうした人々と同じ建物に入ることで、自然と交流の機会が持てます。

また1階のワークショップスタジオでは、「食と農のプロデューサー養成講座」「実践創業講座」など地域や街を元気にしたい人を対象にした起業創業スクールや、多彩なゲストを招いてのトークイベントなどを随時開催。つながりや学びの場がすぐそばにある環境、っていいですよね。

さらにTENTOでは「特に入居者同士のシナジーを大切にしたい。内部はもちろん、外部との連携も積極的に仕掛けていきます」(森川さん)と、よりコミュニティ重視の方針を打ち出しています。

ワークショップスペースが無料で使える特典も

森川さんは横浜生まれ、横浜育ち。東京都内でデザイン関連の仕事に就いた後、2010年に横浜に戻りマスマスの立ち上げから関与してきました。さまざまなイベントや育成プログラムの実施を通して、利用者の創業を支援。マスマスからは4年の間に沢山の企業が巣立ち、関内エリアや東京圏に拠点を構えています。

TENTO利用者にはさらに地域とのつながりを強めてほしいとの願いから、特典を付けていただきました。MaGaRi経由で申し込むと、着席50人まで収容可能な1階のワークショップスタジオを半年間、無料でご利用いただけます。主催イベントの会場などに活用してほしいとのことです(詳しくは下記【MaGaRi特典!】欄を参照ください)。

「ソーシャルで面白いことを仕掛けたい人。自分の仕事に加えて、地域での仕事にも興味がある方をお待ちしています!」(森川さん)

所在地 横浜市中区北仲通3-33 中小企業共済会館ビル 関内フューチャーセンター2F
最寄り駅:
・みなとみらい線「馬車道駅」6番出口から徒歩3分
・JR京浜東北線「関内駅」北口から徒歩10分
利用料金 TENTOコワーキング:月額21,600円
TENTOシェアオフィス:月額27,000円 ※1ブースを2名で利用する場合は月額40,000円
初期費用 TENTOコワーキング:利用料1カ月分 + 10,800円(初期登録料) + 10,000円(保証金)

TENTOシェアオフィス:利用料1カ月分 + 10,800円(初期登録料) + 50,000円(保証金)

その他費用 ミーティングスペース使用料:1日4時間まで無料、以後1時間540円
登記する場合:ポスト利用料として月額2,160円
複合機印刷:モノクロ出力1枚10円、カラー出力1枚40円、ファクス送信1枚50円
設備 複合印刷機、光回線インターネット(無線LAN + ブースごとに有線LAN)、1Fの施設(ミーティングスペース、コワーキングスペース、ワークショップスタジオ、ラウンジなど)が利用可能
MaGaRi特典! 1Fワークショップスタジオの利用料(10人まで1時間4,320円、11人以上50人まで1時間10,800円相当)を無料に!
※入会から6カ月間、月1回3時間までのご利用。詳細は要相談
  • booth01

    神奈川県産の間伐材を使った専有ブース

  • booth02

    こちらはTENTO内のコワーキングエリアです

  • woody

    間伐材から製材した板を、ラック用の鋼材で挟み込んで構成しています

  • yamakita

    神奈川県西部、山北町での伐採の様子。水源の町と横浜都心を結びます

  • 1F_co-working

    マスマスの1階にあるコワーキングスペース。TENTO利用者は、こちらも利用できます

  • ワークショップスタジオ

    マスマス1階のワークショップスタジオ。MaGaRi経由でTENTOに申し込みいただくと半年間、イベント利用が無料になる特典付き

  • yatai

    TENTOと同じ山北町の間伐材でつくった屋台「ローカルファーストワゴン」。昼食時にはお弁当やコーヒーの販売に使われています。たとえば夜のバー利用など、この屋台を活用するアイデアを持った人も募集中です

樋口 トモユキ

樋口 トモユキ

まちづくり会社ドラマチック・ディレクター。建築専門誌の記者から転身、ドラマチックに合流する。生まれ育った愛知県名古屋市から大学進学を機に上京し、現在は中野区東中野に住まう。大都会東京を横断して、東側と西側を行き来する日々。人々が集まり営む都市というものに対する飽くなき好奇心を胸に、新たな発見を求めて夜な夜な街に繰り出す。キューバ渡航歴6回、東京都公認ストリートライブのライセンスを持つラテンパーカッショニストという一面も。座右の銘は「君子豹変す」。