Talent 002
都市の屋上農園と途上国の農園をつなぐ〜屋上農園設置のオーナー募集〜
TABLE FOR TWO(テーブルフォーツー)
先進国と開発途上国、双方の個人にメリットのある仕組み
今回、紹介する団体は、TABLE FOR TWO（テーブル フォー ツー、以下TFT）です。
世界人口70億人のうち、10億人は飢えに喘ぎ、10億人は肥満などの生活習慣病に苦しんでいるという現状から、TFTは“途上国の飢え”と“先進国の肥満”という「世界の食の不均衡」を課題として捉え、ユニークな解決策を提供しています。
それが「TABLE FOR TWOプログラム」です。
TFTでは、先進国の飲食店で肥満を防ぐ健康的なメニューを提供し、１食購入されると、同じ様に１食分の栄養豊富な食事が自動的に、途上国の子ども達へ学校給食として届けられるプログラムを行っています。（※１）
近年、社食や学食、飲食店などでのプログラム提供に参加する団体が320以上、提供した食事は累計で512万食を越え、新しい途上国支援の形をつくり、注目を浴びています。書籍「20円で世界をつなぐ仕事」を書店の店頭で見かけた方も多いのではないでしょうか？
そんな彼らが、TFT内で社会人サポーターが設立した新しいチームVegeTABLE FOR TWO（ベジタブルフォーツー 以下、VFT）と一緒に新しい活動を始めました！（※２）
TABLE FOR TWOの屋上農園事業
それは「屋上農園事業」です。
これは都市部のビルに農園をつくることで、都市の農業生産体制の確立や、地域コミュニティの活性化、食育を広げることを担い、食事のプログラム同様、屋上農園の利用により生まれる収益一部を途上国の支援、とりわけこの事業では、農業生産の教育へ充てるという仕組みです。
今までの食事を提供するプログラムはそのままに、それに加えて途上国の「食物をつくる」生産体制確立のための支援を行うというのがこの事業の主旨となっています。
今回は、この「屋上農園事業」を進めるために屋上農園を新設できる場所を提供頂くパートナーの募集となります。
TFTの活動に共感し、屋上農園の新規設営費用の一部の協力とTFTの寄付プログラムを導入して頂けるビルオーナーや事業運営者の方、是非ご連絡下さい。（法人、個人を問いません）
ただし、営利目的の農園でないこと、コミュニティの活性化を目的にし、継続して運営できる体制があるなど条件があります。（※３）
また、既に貸し農園や菜園を運営されている法人や個人の方で、寄付プログラムを新たに導入してくれる方も募集します。
途上国の問題というと、現地の様子が私たちの普段の生活と別世界の様で、人によっては身近な問題として捉えにくいこともあるはずです。
しかし、TFTでは「食事」や「屋上農園」の様に都心に住む個人が“日常生活に取り込みやすい形”にプログラムをつくり、しかも栄養バランスのとれた食事やコミュニティをつくる機会という「価値」により途上国の支援資金を生み出す形になっていることがとてもユニークで多くの人の共感を呼んでいる様に思います。
TABLE FOR TWOは自己実現のフィールド。
先日取材をかねて、VFTのメンバー主催のバーベキュー＆ワークショップに参加しました。
私は取材前、途上国の問題はすごく深刻で、それに関わる活動をする団体に参加するメンバーはもしかしたら大変に真面目な方が多いに違いないと思っていました。
ところが、彼らはその先入観をガラッと覆してくれました。
彼らは若い力に溢れ、すごく元気で、清々しい、しかも楽しんで活動する方々ばかりでした。
教えて頂いたのですが、VFTの他にも、サポーター(※４)による活動は“TFTサロン”というTFTに興味を持つ人たちが集まりフランクに交流する会を運営するサポーターや“TFT-UA”（TFT-University Association）という大学の学生食堂へTFTのプログラム導入を目指して活動する大学生からなる団体もあるそうです。
驚くのはそういった活動は全て自主的に行われ、広がっているということです。
TFTの社会人サポーターに参加し、VFTの運営メンバーの大宮さんは言います、
「メンバーにとって、TFTは自己実現の場になっています。また、TFTではやりたいことを実現して良い雰囲気があり、何でも任せてくれます。その分、責任は自分たちにかかってきますけど、自分がやりたいことだから『やろう』と思えます。」
自立したメンバーが自分のコトとして活動に参加し、本当に生き生きとしている。そんな場にTFTはなっていました。引き続き、TFTは躍進を続けていきそうです。
そんなTABLE FOR TWOの皆さんを、活動場所の提供（屋上農園）やプログラム導入を通して、一緒に応援しませんか？屋上農園、農園のパートナーを希望される方、ご連絡お待ちしています。
※１ 先進国の人が健康になる定食や食品を購入すると1食につき20円が寄付金となり、途上国（ウガンダ、ルワンダ、エチオピア）の子どもたちに栄養豊富な学校給食を届けるプログラムとなっています。
※２ VegeTABLE FOR TWOは、TFTの社会人サポーターが中心となって立ち上がった新プロジェクト。
先進国の貸し菜園を通し得た資金の一部をアフリカの学校に送り、現地に菜園を作るための活動をしています。
※３ 寄付プログラムについて
どのような寄付プログラムの形がふさわしいかは、各運営者やオーナーの方と相談の上、決定する予定。現時点では貸し菜園の利用料に寄付を付与する方法や、菜園で収穫した野菜の売上金一部をTFTプログラムの対象とするなどの方法を想定。
※４ サポーターは19歳〜40歳の年齢の方々が中心に参加しており、ボランティアにも関わらずメンバー数は100名を超えるそうです。
| 団体名称 | 特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International |
|---|---|
| 募集内容① | 新規屋上農園設置のための場所の提供
条件：面積10平米〜40平米程度、屋上であること、コミュニティ活性化を目的とし非営利であること（無償もしくは実費負担で利用できる貸し農園等）、 |
| 募集期限 | 2010年12月末日 |
| 募集内容② | 既存農園への寄付プログラム導入を実施頂けるパートナー 条件：TFTプログラムの導入（利用料への寄付の付与や野菜売上への寄付プログラムの導入など）、場所は屋上農園はもちろん、その他農園を営んでいるところであればOK |
| 募集期限 | なし |
